派遣社員はテレワークできない」は誤解 テレワーク率は1%→48%へ増加 「派遣スタッフは、テレワークができるのでしょうか」 新型コロナウイルス感染拡大当初、複数の企業からリクルートスタッフリンクにそのような問い合わせが寄せられました。「派遣スタッフにはテレワークをさせられない」と考えている企業が少なくないようですが、それは誤解です。 厚生労働省では2020年8月、『派遣労働者等に係るテレワークに関するQ&A』を公表。「派遣労働者の就業をテレワークのみにより行うことは可能」とし、契約書面への記載方法や実施にあたっての留意点などを示しています。 実際、リクルートスタッフィングにおける派遣スタッフのテレワーク導入率は、コロナ禍以前はわずか1%でしたが、2020年5月には48%へ拡大しました。 もちろん初めてテレワークを導入する企業では、実施前に、企業・派遣スタッフ双方が不安を抱いていたのも事実です。 リクルートスタッフィングが2020年6月~7月に実施した調査によると、派遣スタッフがテレワークへの移行前に感じていた不安として、次の項目が上位を占めました。 ●自宅の環境で仕事ができるのか ●自宅でもオフィス同様の成果が出せるのか ●上司(指揮命令者)とのコミュニケーションがとれるか 主に、業務効率やコミュニケーションへの不安が大きかったようです。 一方、企業側ではテレワーク下での派遣スタッフのマネジメントに不安を持っており、その内容は多岐にわたっています。 ●時間を持て余してしまうのではないか ●相手の気持ちや思っていることがわかりにくくなる ●パフォーマンスを正確に評価できるか ●メンタルケアや心身のコンディション掌握ができるか これらは「派遣スタッフ」だけに対してとは限らないもので、「初めてのテレワーク」に対する不安であったと言えるでしょう。